過去に書いてつくった署名押印済みの離婚届は有効?無効?

過去に書いてつくった署名押印済みの離婚届は有効?無効?
半年前、1年前、2年前、3年前・・・

過去に署名押印した離婚届は無効になる場合があるのでしょうか?

それとも、有効なのでしょうか?

結論からいうと、過去に書いた離婚届であっても、有効になる場合もあれば、無効になる場合もあります。


離婚届が有効になる場合

離婚届は、夫婦それぞれが署名押印をして、20歳以上の保証人2名が署名押印し、必要事項を記載して自分が住んでいる住所地の市区町村役場か、本籍のある市区町村役場に提出して受理されれば、離婚は成立します。

市区町村役場は、離婚届に不備があれば、必要に応じて訂正をしたりするだけで、不備がなければ離婚届は受理されるんですね。

ということは、市区町村役場にとって、半年前、1年前、2年前など、過去に書いた離婚届であっても、最近書いた離婚届であっても、本人が書いていない署名、本人が押していない押印であっても、

役所がそれを確認することは難しいので、不備さえなければ(不備があっても訂正すればOK)、離婚届は受理されて、離婚は成立してしまうのです。


離婚の意思がない離婚届は無効です。

少し難しい専門用語を使いますが、離婚の意思を法律的に判断する要素として、

  • 実質的意思説(真実として夫婦関係を解消する意思があるか)

  • 形式的意思説(離婚届をする意思があるか)

  • 法的意思説(法律上の夫婦関係である婚姻を解消するという意思はあるか)


法律業界では以上の3つを離婚意思の判断として考えています。

ですから、離婚届を書いて署名押印した後であっても、離婚をする意思がなければ、離婚は無効になるんですね。

離婚は、本人同士だけでなく、子どもや家族の一生を決める大事なことなので、当然といえば当然ですよね。


離婚届を無効にするためには。

勝手に離婚届を出されたときなど、一旦、市区町村役場で受理された離婚届は、役所に文句をいっても、「勝手に出された」と必死に訴えても、役所はどうすることもできません。

また離婚する意思がない場合は当然無効ですが、その場合であっても、同じように役所ではどうすることもできないんですね。

勝手に離婚届を出されてしまったときは、家庭裁判所に “協議離婚無効確認調停”というものを申立てて、「離婚届を勝手に出されたので無効にして下さい」と主張することになります。

“協議離婚無効確認調停”は、最寄の家庭裁判所に申立てることで素人でも、弁護士などの専門家に依頼しなくても、自分で簡単にできます。

費用は、収入印紙1,200円と切手代(各家裁によって違います)を合わせて2,000円程度です。

申立書は、家庭裁判所のホームページからダウンロードできます。


最後に

離婚届は過去に書いたものかに関係なく、離婚届に不備がなければ離婚届は受理され、離婚は成立してしまいます。

ただし、夫婦どちらか一方に離婚の意思がない場合は、原則として離婚は無効になります。

一旦出された離婚届・成立してしまった協議離婚を無効にするためには、家庭裁判所に「協議離婚無効調停申立」をしなければならないので、離婚届を勝手に出される心配がある方は、「離婚届の不受理申出」を事前に出しておいた方が安心だと思います。

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